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Sumifude
by Suzuki Satomi

《SHOIN|書院》
installation art, 有斐閣弘道館(京都)2014


京都の書院造建築で開催した個展。書院造の特徴を〈仕切〉〈雁行〉〈奥性〉の3テーマに設定し、それぞれ作品を各部屋の〈床の間〉に展示した。〈床の間〉は上座(室内入口から一番奥まったところ)にあることが一般的である。そのため訪れた鑑賞者は〈床の間〉に置かれた作品を順を追って鑑賞することで、書院造の特徴でもあるジグザグとした雁行形の空間動線が体験できる内容となっている。 素材:鉄鋼,木版画

《SUZURI-BOX|硯箱》
wagashi design, 京菓子展「手のひらの自然-琳派400年企画展」デザイン部門大賞(京都)2014


琳派をテーマとした京菓子コンテストで大賞を受賞した和菓子。琳派の解釈を尾形光琳と同時代を生きた歌人松尾芭蕉の俳諧理念〈不易流行〉と紐解き、不易と流行をそれぞれに記号化した2層の錦玉羹で表現している。上層は光琳の代表作「八橋蒔絵螺鈿硯箱」に描かれている斜め橋を記号化しており、〈流行〉を表現している。また下層は小豆本来の美しさをそのままに見せることで、いつの時代にも変わらない普遍性を意味する〈不易〉を表現している。創菓:京都有職菓子御調進所 老松

《SHITEN chair》
chair design, 織田コレクション収蔵(旭川),ミラノサローネ フォリ出展 ほか
(ミラノ, 京都, 東京)2015


浮世絵には中国山水画の遠近法、絵巻の遠近法、さらには西洋の遠近法など、複数の遠近法が1つの画中にコラージュ的に組合せた構図が散見される。これはあくまで仮説であり推測の域は出ないが、仮に浮世絵師が遠近法を複数組合わせることで平面表現の限界を打ち破ろうと試んでいたとするならば、浮世絵はピカソに代表されるキュビスムよりも 1世紀半も前から、この手法に取り組んでいたことになる。本作は現実空間を複数の視座で捉えて〈平面〉へと落とし込んだ浮世絵的複数遠近法の構図をもちいて、椅子〈立体〉へ次元転換させたものである。これら複数遠近法の平面構図を立体へ次元変換する際に発生するであろう非現実的な構造(ゆがみ)を期待して制作しており、実際に制作した椅子には見た目にわからない程度に「ねじれ構造」が存在しており、その「ねじれ構造」が存在することによって、僅か 2mmの薄い鋼板でありながらも着座に耐えうる構造/強度を有している。織田コレクション収蔵, 意匠登録第1546559号

《View》
woodblock print, 国際木版画展入選(東京)2014


浮世絵の技法〈水性凸版木版, 手彫り, ばれん手摺り〉によって制作した作品。縞文様に対する洋の東西比較をテーマに制作している。縞を意味する英語 stripe の語源 strip には(栄誉や地位を奪う)という意味があり、フランス語 rayer(縞をつける)には抹消するという意味も含まれる。そのためか西洋の中世期に縞の衣服を着ることを命じられていたのはハンセン病患者や死刑執行人など、当時社会から疎外された人たちだった。一方の日本の江戸期は〈奢侈禁止令〉をきっかけに多様な縞文様が誕生している。織物研究家の外山美艸によると日本には270種類もの縞の名前があり、縞は「粋」なものとして江戸の人々に好まれていた。本作は江戸の〈奢侈禁止令〉によって生まれた〈縞文様〉、および〈四十八茶百鼠(灰色)〉をもちいて、日本人の遊びの精神を表現している。

《Wave》
woodblock print, クラコウ国際版画トリエンナーレ入選(ポーランド)2015


ポーランドで3年に1 度開催される国際版画コンペ〈クラコウ国際版画トリエンナーレ〉入選作品。室町・桃山・江戸、そして戦後バブル期の80年代ポップカルチャーなど、いつの時代も日本の大人たちは文化と戯れてきた。その文化的豊かさを表現したいと思い、本作を制作している。なお制作技法は浮世絵と同じ技法(水性凸版木版、手彫り)に加え、制作当時一般的に流通しはじめたレーザーカッターを一部に使用しており、新しい木版画表現の文脈を模索した。

《“ORI” series》 woodblock print(京都)2014, wall paper design 2018 and T-shirts design 2020

平面を折って多面的視点を得る〈ORI〉シリーズ。わたしは、1つの物象であっても、多面的視点で観察することで新しい視点を発見することが可能だと信じており、それを創作の mission statement としている。まだ見ぬ視点/視座を発見することの有用性を作品を通して伝えていきたい。

《banana meets toiletpaper》
woodblock print, Central Academy of Fine Arts (北京) 2008


在北京の伝統木版画留学中に制作した木版画。わたしが留学していた 2007-2008年の北京胡同では食事や散髪などの生活行為を玄関先の戸外で行う人が多く、思えば中国春画も〈戸外を背景に描かれることが多い〉ことに気付いて制作したもの。なぜこんなに〈あけっぴろげ〉なのか。日本の浮世絵にみる春画は遊郭や市井の人々をモデルにすることが多いためか、戸内(室内)における性描写が多い。対して中国の春画は、宮廷に暮らす人々がモデルとなっていることが多いためか、広大な中庭(半屋外)における牧歌的かつ開放的な性描写が多く、その様相を〈芝生〉〈トイレットペーパー〉〈バナナ〉を モチーフに隠喩的に表現している。水性凸版木版画, 手彫り, ばれん手摺り。

《Kaleidoscopes Workshop|万華鏡ワークショップ》
workshop, 東京藝術大学陳列館(東京)2015


東京藝術大学陳列館で開催された「SENSE of Wonder展」の関連企画ワークショップ。マテリアルのもつ素材性への再発見と驚きをテーマにしており、産廃素材を使った万華鏡ワークショップを行った。廃材という名前がつけられた素材が万華鏡という回転装置(cycle)によって、その様相が再循環(Re-cycle)される。それらの行為から、サステイナブル(持続可能)なマテリアルの循環を表現し、アップサイクルのマインドセットを提唱している。 協力:産業廃棄物会社 株式会社ナカダイ, 素材:廃材(樹脂ペレット、糸状の樹脂素材)、アルミ筒、塩ビミラー、ホース、ガラスビー玉

《BONSAI-no-utsuwa|凡才の器》
kinetic installation, Tohoku University of Art and Designs(山形)1999


東北芸術工科大学の本館 5Fから7Fの吹き抜け空間に、高さ4.2m × 1.5m × 1.5m のPVCシートでつくった透明な器を吊り下げ設置し、学生と来場者に器の中へ風船を投入してもらう企画。器の中の風船を一気に破壊するためのクラッシャーが上部に設置しており、展示最終日にその破壊パフォーマンスを行った。はたしてわたしたちは美大で何を学んでいるのか? という問いへの答えとして制作している。 >> YouTube動画



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